こんな悩みをスッキリ解消
- 職権打刻という単語を聞いて意味を調べている人
- 自分で職権打刻をする方法を知りたい人
- 職権打刻車を高く売る方法を調べている人
高く売れる中古車や安心して購入できる中古車は、リスクとなる要素が少ないことが条件です。
しかしその逆で、大きなリスクを背負っている車が「職権打刻車」と呼ばれるもの。
その単語だけを聞いても、ピンとこない人の方が多いでしょう。
そこでこの記事では、職権打刻がどんなものでどんなリスクを背負っているのか分かりやすく解説。
最後まで読むことで、自分が安心して購入できる中古車の条件がわかります。
逆に現在、職権打刻車に乗っている人が読めば、リスクが大きい車でも高く売る方法が身につくようになっています。
職権打刻とは何か
職権打刻とは、カンタンに説明すると特別に与えられた車台番号のこと
何らかの事情で車台番号が必要になった時、運輸支局の職員が車に刻印を入れるのです。
車には、必ず全車で異なる車台番号というものが割り振られています。
これにより車両の識別が可能となっており、同じ車種であっても全ての車両で異なる番号が割り当てられます。
そしてこの車台番号というのは、基本的には車検証に記載されています。
車両本体にも同じ車台番号を刻印することで、車検証とその車が合致していることの証拠になります。
この車台番号は、カンタンに改変できないように専用のプレートや、交換ができない車のフレーム部分に記されているのです。
車台番号は車の識別のためにも、非常に重要な番号であることがわかりました。
車体番号は腐食などにより識別できなくなる可能性がある
しかしこの車台番号、プレートの劣化やフレームの腐食により識別できなくなってしまうことがあるのです。
そんな時に陸運支局が新しく交付する車台番号が、職権打刻というのです。
この投稿をInstagramで見る
職権打刻の番号は、「国[01]00001国」となり、漢字が混ざって普通の車台番号とは異なります。
https://twitter.com/n_wgn/status/1102397209197273089この車台番号は金属製のプレートに打刻され、偽造防止のシールで封印された状態で車体のフレーム部分に貼り付けられます。
車検証に記載される車台番号も同じものに変更され、晴れて車両の識別が可能になるのです。
職権打刻についての基礎知識はここまでですが、実は職権打刻車は中古車としては非常にリスクが高いもの。
どういうことか次章で詳しく説明していきます。
職権打刻の車にありうる3つのリスク
職権打刻というものは、本来であればする必要のない手続きです。
なぜならまっとうな車であれば、すでに割り振られた車台番号が存在しているから。
それなのに職権打刻を必要とするということは、何らかの理由があるのです。
そこで本章では、職権打刻車の3つのリスクについて詳しく説明していきます。
職権打刻車の3つのリスク
- リスク1.盗難車として車台番号が消されているケース
- リスク2.塩害や老朽化で消えたダメージの大きい車
- リスク3.並行輸入車であるケース
リスク1.盗難車として車台番号が消されているケース
車は盗難されれば当然持ち主が被害届を提出します。
その際にナンバーなどから車台番号を割り出し、同じ車台番号の車が再登録できないように対策を講じます。
しかし車の窃盗グループは、そもそも車台番号を消してしまうことがあるのです。
具体的には、「プレートを剥がす、刻印を削って消す」などの方法があり、そうした車は盗難車両であっても追跡ができなくなってしまうのです。
書類を偽装して職権打刻を打つ場合もあるので、もしかしたら盗難車であった可能性も否定できないということなのです。
リスク2.塩害や老朽化で消えたダメージの大きい車
車は塩害や老朽化でサビが進行するもの。
車台番号が刻印されているフレーム部分も、当然サビてしまうことがあるのです。
車台番号は車の中でも最も頑丈な部分に打刻されるため、その場所がサビているとなれば、その車体は非常に大きなダメージを受けていると言えます。
リスク3.並行輸入車であるケース
並行輸入車というのは、国内で販売されていない車を個人的に輸入した車のこと
国内の正規ディーラーで販売されている外車は、正規ルートを通じて輸入された正規輸入車として車台番号が存在します。
しかし個別に輸入した車には車台番号がなく、職権打刻をすることとなります。
ここまでの説明で、職権打刻車というのは基本的にリスクが高いものであることがわかりました。
とは言え車台番号は絶対に必要なものなので、場合によっては職権打刻をしてもらう必要が出てきます。
そこで次章では、運輸支局で職権打刻をしてもらう手順を紹介していきます。
職権打刻の手続き3ステップ
日本で車に乗る場合、車台番号は必須です。そのため何らかの理由で車台番号が消えてしまった場合、運輸支局で職権打刻をしてもらう必要が出てきます。
そこでここでは、職権打刻をしてもらう流れを分かりやすく解説していきます。
ステップ1.運輸支局で現車確認をしてもらう
職権打刻をしてもらうためには、運輸支局の職員の確認が必須。
職員が「確かに車台番号が確認できない状態」と認めてからでないと、職権打刻はしてもらえないのです。
ステップ2.書類を提出し打刻をしてもらう
無事に確認が終わったら、職権打刻のための申請を行います。
職権打刻申請で必要なもの4つ
- 職権打刻申請書:運輸支局で入手
- 製造証明書:ディーラーで入手
- 車検証:コピーで可
- 旧車体番号が確認できるもの:なくても可
職権打刻申請書は運輸支局でもらうことができます。
※出典:国土交通省北陸運輸局「新潟運輸支局」より
基本的には車検証に記載されている情報を記入するだけですが、「職権打刻を申請する理由」を書く欄があります。
これは現車確認の際に運輸支局の職員が教えてくれるので、その通りに記入するだけです。
製造証明書はその車両を製造したメーカーが発行してくれるものですが、事前にディーラーに問い合わせれば発行してもらうことが可能。
最後の旧車体番号が確認できるものは、なければ運輸支局の職員に相談することができます。
そのままなくても職権打刻してもらえるケースがほとんどなので、あまり心配しなくて良いでしょう。
その後は運輸支局の職員が、車体のフレーム部分に職権打刻をして次の手順に移ります。
ステップ3.車検証の記載情報を変更してもらう
職権打刻が終わったら、新しい車台番号が記載された車検証を手に入れます。
手数料の350円の印紙を購入したら、変更登録申請をします。
ここまでで用意した書類を提出し、新たな車台番号が記載された車検証を入手したら職権打刻は終了です。
職権打刻車を高く売るなら「一括査定」しかない
職権打刻車について詳しく説明してきましたが、いずれの場合も職権打刻車は高く売れない可能性が高いと言えます。
そこでここでは、そうした車でも少しでも高く売れる方法を紹介していきます。
職権打刻車は最大30%の減額となる
査定の基準を定義しているJAAI(一般財団法人日本中古車査定協会)では、職権打刻車は最大で30%までの減額を認めています。
つまり、職権打刻がされているというだけで30%も車の価値が下がってしまうのです。
減額要素がある車は、1社だけの査定だと足元を見られるのは確実。
そこで一括査定を使い、複数の買取店を競わせるのです。
車一括査定とは、複数の買取業者への査定依頼が一度に行えるWEBサービス(サイト)のこと。
自分で買取業者を1社1社探す必要がなく、査定額を比較できるため、高く売れるメリットがあります。
その車に価値があるなら、適正な価格で売ることは難しくありません。
買取店同士で競わせて、高く売れる店を見つけることで職権打刻車でも大きな減額を避けられます。
車一括査定のオススメはカーセンサー
車一括査定は色々なサイトがありますが、中でもオススメは「カーセンサー」です。
車一括査定の仕組み自体は、どのサイトも変わりませんが、依頼できる買取業者は車一括査定サイト毎に少しずつ異なるのです。
カーセンサーは下記のように参加している買取業者数が圧倒的。
- カーセンサー:700社以上
- ズバット車買取:200社以上
- カービュー買取:300社以上
- ナビクル:100社以上
大手~町の中古車屋さんまで、幅広く依頼できるのが「カーセンサー」なのです。
つまりそれだけあなたの車を高く買い取ってくれる買取業者が見つかる可能性が高いということです。
また、買取業者の連絡の希望日時を伝えたり、メール希望を出せるのもカーセンサーのみ。
任意項目
連絡希望時間帯
また、どうしても複数社からの電話が嫌な場合はオークションを選択するのもオススメです。
オークションを選択すると、電話は1つ(カーセンサーのスタッフ)のみで、第3者の査定員が査定してくれます。
その査定情報をもとに8,000社以上がネットで入札する仕組み。
買取業者と直接交渉するわけではないので、通常の車一括査定の方が高額査定になりがちですが、ディーラー下取りや買取業者1社の査定よりは高くなる可能性があります。
複数社からの営業電話は少なくしたいけど、買取業者としっかり交渉したいという方は「MOTA」がオススメです。
MOTA車買取を使うと、最大20社の買取業者がネット上に概算査定額を提示してくれます。そのうちの上位3社の買取業者のみ交渉権を持つサービスです。
つまり車一括査定のような電話ラッシュはなく、上位3社しか電話が掛かってきません。
もちろんネット上で見れる概算査定額を見て断っても大丈夫です。
車一括査定のオススメについては下記記事でさらに詳しく解説しています
また「とにかく安全な買取業者1社だけに査定依頼したい」方は「カーセブン」がオススメです。
理由は、「キャンセルは7日間OK」「売買契約後の減額がない」ことを公言しており顧客からの評価も高い買取業者だからです。
実際にカーセブンは、オリコンが実施する顧客満足度調査でも常にTOP3に入っています。
売買契約後のキャンセルや減額については下記記事で詳しく解説しています。
カーセブンの評判については下記記事で詳しく解説しています。
また、古い車の買取ならどんな車でも0円以上の買取保証をしている「ソコカラ」「カーネクスト」がおすすめです。
当サイトでおすすめの買取業者ランキングは下記のとおりです。
[車買取店ランキングTOP7]まとめ
- 職権打刻は車台番号を運輸支局の職員が打刻すること
- 職権打刻が必要なケースは、腐食による車台番号の消失や並行輸入車の登録
- 中古車で職権打刻車を買う時は、盗難車の可能性もあるので注意
- 職権打刻車はリスクが高いこともあり査定基準でも減額が認められている
- 職権打刻車を高く売るためには一括査定の利用がオススメ