こんな悩みをスッキリ解消
- 「ディーラー下取りは安い」と聞いて、買取店との具体的な金額の差を知りたい人
- 車を売却しようと思っていて、ディーラーと買取店どちらで売ろうか迷っている人
- 自分はディーラーと買取店のどちらが向いているのか、結論を出したい人
車を売る時に大事なのは、「手間がかからないこと」「買取価格」の2つです。
前者を優先するならディーラーが、後者を優先するなら買取店がオススメ。一概に、「必ずどちらがオススメ」とは言えないのです。
そこでこの記事では車の売却先で悩んでいる人のために、あらゆる視点から「ディーラーと買取店のどちらがいいのか」を検証。
両者のメリット・デメリットを全て紹介するので、この記事さえ読めば「自分はディーラーと買取店、どちらが向いているか」がハッキリ分かります。
ディーラー下取りと車買取店の明確な違い
車を売る時、ディーラーと買取店でどちらにしようか悩む人は多いはず。
両者には細かい違いはありますが、まずは「自分が重視するのは何か」ということを考えるだけで、どちらに売ったらいいのかハッキリします。
- 【ディーラー】手間がかからないのを優先する人
- 【買取店】買取価格を優先する人
ディーラーの最大のメリットは「とにかくカンタンに車が売れること」で、買取店の最大のメリットは「高く売れること」です。
両者の明確な違いが分かったところで、ここからはディーラーが優れている点と買取店が優れている点をよりわかりやすく解説していきます。
- 新車への入れ替えがカンタン
- 正規ディーラーなので安心感がある
- ケースによっては買取店より査定額が高い
1.新車への入れ替えがカンタン
車を売却する手間を比較すると、買取店より圧倒的にディーラーの方が優れています。
なぜならディーラーは新車の購入と平行して、今まで乗っていた車の処分をしてくれるから。
同じ店で一連の手続きができる上、担当する営業マンが同じなので新車の納車スケジュールとの調整もカンタンです。
新車が来たらディーラーで車両を入れ替えてしまえば、それだけで買い替えが完了してしまうのです。
新車の購入は手続きも多く非常に面倒なので、古い車の売却にはなるべく手間をかけたくないという人は、ディーラーの下取りがオススメです。
2.正規ディーラーなので安心感がある
買取店のトラブルの1つに「後から減額された」ということも。
高値を提示して契約を迫り、後日もっと安い金額を振り込んでくるのです。
その点、ディーラーはメーカーの看板を背負って営業しているため、そんなことは絶対にありません。
契約は絶対に守ってくれるため、安心感では圧倒的にディーラーが優れているのです。
3.ケースによっては買取店より有利なときがある
「ディーラー下取りは安い」と言われていますが、必ずしもそうではないケースもあります。
ディーラーは新車を売ることが仕事なので、買い替え促進のために買取店より高額査定を提示することがあるのです。
例えば古いボロボロの車を買取店に持っていっても、その車に本当に価値がなければ当然査定はゼロです。
しかしディーラーの場合、買取店でも値段が付かないような車を新車の値引き分として数万円の査定価格を付けてくれることがあります。
処分費用がかかるような車でも、素直にその費用を請求したら新車は売れません。
ディーラーは販売促進のために、こうした車も買取店より高く買うことがあるのです。
これが、ディーラー下取りが優れている点です。
買取価格よりも「手間がかからないこと」を重視するなら、こうした理由でディーラー下取りを利用するべきなのです。
しかし逆に、「とにかく高く車を売りたい」と考えているなら、筆者は車買取店をオススメします。
【買取相場を公開】買取店はディーラーよりいくら高く車を買い取ってくれるのか
買取価格はディーラーと買取店の一番大きな違い。ディーラーの方が安く、買取店の方が高くなるという傾向があります。
具体的にいくらの違いがあるのかをわかりやすくするため、ディーラーと買取店に同じ車を売った時の買取価格表をお見せします。
車種 | 年式 | 走行距離 | 下取り価格 | 買取価格 |
---|---|---|---|---|
トヨタ 「プリウス」 S マイコーデ |
2014年式 | 40,000キロ | 84.1万円 | 93.3万円 |
トヨタ 「アルファード」 G 7人乗り |
2015年式 | 30,000キロ | 287.7万円 | 312.1万円 |
ホンダ 「N-BOX」 SSパッケージ |
2014年式 | 50,000キロ | 61.1万円 | 71.1万円 |
日産 「セレナ」 ハイウェイスター |
2011年式 | 80,000キロ | 51.1万円 | 58.2万円 |
日産 「エクストレイル」20Xtt |
2016年式 | 20,000キロ | 146.3万円 | 160.9万円 |
※2025年1月現在
車種によっては差額がほとんどないケースもありますが、その他のケースは全て数十万円の差額が生まれています。
また、実際にX(旧Twitter)を見ても下取りよりも買取の方が高い査定額になっている人が多くいます。
車の下取り
— アルチバ (@ultiva611) June 10, 2020
ディーラーで560万でいっぱいですってとこから632万まで上がった。
ほんま適当なもんやで…
5社呼んで2社撤退して残り3社で同時に名刺の裏に値段書いて入札。 pic.twitter.com/OBw9MRddnl
ディーラーで売るより、一括査定出す方が高く売れるで!
— クーリッジ@こーたろー (@kuriji321) May 2, 2022
車の買取ネット一括査定って初めて使ったけど、何社も一度に電話がかかって来たのは予想通りとして、訪問査定時間を何社か被らせないと自分の時間がもったいないと思った。結局地元で口コミ評価の高い店に行って売ることにした。ディーラーはやっぱり安いね、、
— K@CX-30 (@k_pleyel) February 16, 2020
査定会社 | 査定額 |
---|---|
スバル(ディーラー) | 178万円 |
ガリバー | 200万円 |
WECARS | 225万円 |
ラビット | 210万円 |
カーチス | 200万円 |
T-UP | 154万円 |
ユーポス | 210万円 |
ネクステージ(売却) | 217万円 |
※売却車種:2017年式「スバル インプレッサスポーツ」の査定価格
スバルのディーラーで査定をしてもらった結果と、筆者が実際に車を売ったネクステージの査定価格は、39万円もありました。
こちらがスバルのディーラーで実際に下取り査定した明細。
こちらがネクステージの売買契約書です。
その時の体験レポートは下記記事で書いています。
先ほどの表を見て分かるのは、ディーラーの査定価格は下から二番目ということで、決して高額査定とは言えないのです。
しかしなぜこんなに差が出るのか、買取店の方が査定価格が高い理由を解説します。
ディーラーより買取店の査定価格が高い理由
ディーラーは「手間のかからなさ、安心感」で買取店より優位な一方、買取店は「高価買取」の一点でしか勝てません。
となれば、その価格で勝負をするしかなく、買取店は高価買取を実現するために様々な企業努力をしています。
ディーラーより買取店の査定価格が高い理由は、以下の3つの理由が挙げられます。
- ディーラーは「買取」ではなく「下取り」だから
- 買取店のメインの業務は「車買取・再販」だから
- 買取店は買い取った車の再販ルートを全世界に持っているから
理由1.ディーラーは「買取」ではなく「下取り」だから
車を売るということは変わりませんが、ディーラーは車を「下取り」しています。
これは中古車として買い取るのではなく、次に買う新車の実質的な値引きとして引き取っていることを意味します。
そのため値引きの代わりに引き取っているので、査定価格があまり高くありません。
- 下取りはノーマルに近いほど高評価とされ、オプションパーツなどはマイナス査定
- 買い取りは車自体の価値を見ているため、オプションパーツなどはプラス査定
対する買取店はその名の通り「買取」を行っています。
売れる車を探しているため、ノーマルよりもカスタムしている方が高くなるのは当然。
査定基準が違うからこそ、買取店はディーラーよりも高く車を買い取っているのです。
査定基準については下記記事でも説明しています。
理由2.買取店のメインの業務は「車買取・再販」だから
ディーラーというのは一般的に新車を販売するところ。
新車の販売をメインの業務としているため、中古車の買い取りというのは業務外のことになります。
そのため中古車の買い取りや販売をメインの業務としている買取店より査定価格が安くなってしまうのです。
ディーラーは販売されている新車の知識は豊富ですが、中古車の査定ポイントなどのノウハウは多くありません。
対する買取店はノウハウも豊富で、自信を持った査定価格を提示することが可能。
自社で販売する上質な中古車を仕入れたいと考えているため、積極的に仕入れないと販売する車がなくなってしまうのです。
理由3.買取店は買い取った車の再販ルートを全世界に持っているから
買取店が再販しているのは国内に限らず、全世界で買い取った車を再販しています。
買取店は中古車の販売がメインであるため、買い取った車を再販するルートを全世界に持っています。
中古車を探しているお客さんにダイレクトに販売できるのはもちろん、日本車の需要が高い海外に輸出することも可能。
日本では人気がない「低年式車や過走行車」という車も、海外では日本車というだけで高く売れます。
そのため買取店はどんな車であってもディーラーより高額査定を提示することができるのです。
対するディーラーは販売しているのも新車がメインのため、下取りで引き取った車の再販ルートを持っていません。
系列の中古車販売店で売るか、業者が参加するオークションに流すしかなく、こうした手間が再販のためのコストとなり、高価買取ができないのです。
買取業者やディーラーは、買い取った車をずっと置いておく土地もないため、数週間で売れない車は、オークションに流すんだ。
【まとめ表】ディーラー下取りVS車買取店
ここまで、ディーラー下取りと車買取店が得意とすることを紹介してきました。
冒頭で「手間のかからなさを重視するならディーラー」、「車を高く売りたいなら車買取店」と紹介しましたが、最終的にどちらがいいのか、3つの評価軸で両者を評価しました。
ディーラーと買取店の違いを箇条書きでまとめるとこうなります。
- 買取価格は「買取店」の方が高い
- 安心感は「ディーラー」の方がある
- 手間は「ディーラー」の方がかからない
この結果を踏まえて、筆者が両者の違いを5段階で評価した結果を公開します。
比較項目 | ディーラー | 買取店 |
---|---|---|
買取価格 | ||
安心感 | ||
手間 |
ディーラーに向いている人、買取店が向いている人
ディーラーと買取店にはこれだけの違いがあることを説明してきました。
まずはタイプ別に、それぞれがどんな人に向いているのかお話しましょう。
ディーラーまたは買取店が向いている人は以下のタイプ。
ディーラーでの車買取が向いている人
まず、ディーラーが最も優れているのは「手間がかからない」という点。
新車の購入と同時並行で手続きを行えるため、多くの人がカンタンと感じるのがディーラーです。
営業マンの指示に従うだけで新車に入れ替えることができるため、とにかく面倒が嫌いという人はディーラーが向いています。
ディーラーによっては、新車の値引きの代わりに下取り価格を上乗せしてくれることがあるので、新車購入時はディーラーの利用を検討しても良いでしょう。
ただし、買取価格で比較するとディーラーは買取店に比べて安くなってしまいます。
ディーラーはあくまで新車を販売するところなので、こればかりは仕方ありません。
例えば、トヨタの車をトヨタのディーラーに売るといったケースでは、買取店と同水準の査定額が提示されることがあります。
しかし他社の車をディーラーで売ろうとすると査定価格はかなり低くなってしまうので注意が必要です。
少しでも買取価格を重視している人であれば、一度買取店でも査定してもらうことをオススメします。
買取店での車買取が向いている人
新車の購入を伴わなくても車を売ることができるため、転勤や急な引っ越しで車を売りたいという人は買取店を利用する事になります。
買取店が最も優れているのは「買取価格が高い」こと。
中古車の売買をメインの事業としているため、査定のノウハウが豊富です。
そのためカスタム箇所もしっかりプラス査定としてくれます。
ディーラーはノーマル以外はマイナス査定となるため、改造車を売りたい人は買取店の利用がオススメ。
低年式車や過走行車も買取店であれば高価買取をしてくれる可能性があります。
また大手企業であれば手続きを代行してくれたり、不明点は丁寧に質問に答えてくれたりするので安心感の部分も問題ありません。
ただし小さな買取店の場合は、担当する営業マンとの相性が関係してくることがあります。
強引なセールスにあったり、契約後に再査定による減額をされたりするケースもあるので、お店選びは慎重に行いましょう。
車買取業者のおすすめランキングについては下記記事で詳しく解説しています。
オススメはディーラーと複数の買取店を回ること
車の査定はどこで何度してもらっても無料。
ディーラーでも当然無料査定をしてくれますし、買取店ならいつでも査定をしてくれます。
そこで筆者がオススメするのが、まずディーラーで査定をしてもらうことです。
あらかじめディーラーが買い取れる最高金額を聞いておき、その上で買取店の査定を受けるのです。
さらに、買取店は複数回りましょう。
何店舗も回ることで価格競争が生まれ、査定額がどんどん上がっていきます。
注意:車買取店の査定額は足元をみた査定額を提示してくる
買取店は高価買取といいながら、できるだけ自社の利益を大きくするためになるべく安めの査定価格を提示してきます。
ディーラーよりは少し高いけど、まだまだ限界価格ではないという絶妙な査定価格を伝えてくることが多いのです。
実際に下記X(旧Twitter)の口コミを見ても、業者間で査定額の差が出ています。
車の買取査定した結果
— crown10th (@crown10th) May 22, 2022
上から査定順
ビッグモーター 40万
カーチス 45万
ネクステージ 40万
ラビット 50万
オートバックス 40万
アップル 35万
カーセブン 26万
ユーカーパック(オークション形式) 29万
義父の車を売却するため、四社の中古車買取業者に同時間に査定に来てもらいました。
— 岡 洋介 / Snapmart CEO (@yosukeoka) January 6, 2019
結果を名刺に書いて頂き、一番高い所に売却。結果は
カーセブン:87.5万
ビッグモーター:72.5万
ラビット:72.3万
アップル:66万
日産ディーラー:55万
こんなに差が出るのか。。。
同時刻一斉査定&入札お薦めです。 pic.twitter.com/rqaZRTBWsl
そのため複数の買取店を回って査定額を聞き出し、比較を行って本当の限界価格を引き出すのがオススメ。
この方法を聞いて、あなたは「何店舗も回るのは面倒」と思ったことでしょう。
確かに、ディーラーにも行って買取店を複数回るとなると1日では足りません。
車を高く売れると聞いてもそこまでしたくないと思ってしまうのは当然。
そこで利用したいのが車一括査定です。
車一括査定とは?
車一括査定とは、複数の買取業者への査定依頼が一度に行えるWEBサービス(サイト)のこと。
自分で買取業者を1社1社探す必要がなく、査定額を比較できるため、高く売れるメリットがあります。
車一括査定を使えば、一度の申し込みで複数の買取店に査定を依頼することができます。
車一括査定を使って高く売れた人もたくさんいます。
ちなみに4社の査定額です。
— りーさん🐲 (@RO_HONE) April 24, 2023
名刺の裏に金額を書いてもらい、各社から別々に私が受け取って、せーので裏返して査定額を見ました笑
ビッグモーターが1番でしたが、後から減額するな、したら他で売ると念押ししました。 pic.twitter.com/RJvCFfJCcA
🚗のはようごさいます🚙
— 名倉│昭和式子育てオヤジ (@tana_car9) September 7, 2022
一括査定、3社同時に来てもらって入札形式と言うのを試してみた!
次の車を買うお店下取り査定してもらった額は110万だったので、下限を110万に設定して入札してもらった結果は…
131.4万🎉🥳この数字が出るとは意外だったけど、高ければ高い方がいい!#ネクステージ https://t.co/3wfewa43xz pic.twitter.com/3b8YlXPopb
ハリアー(1年8ヶ月、3.3万キロ)売却まとめ
— かっち (@kacchi25) August 22, 2022
一括査定価格が331万円(入札時+20万)
ディーラー下取りが220万
目安に使用したダイハツAI査定が278万
なお購入価格が諸税含めて313万、残債234万
車を売るなら
①ダイハツAI査定で相場把握
②MOTA一括査定で入札価格把握
③現車一括査定(3社)→名刺裏入札 pic.twitter.com/hQO0QAXHBn
約150万円で購入した平成26年初登録の中古車。4社を集めて入札した結果、めちゃくちゃな価格差。最低298000円、最高633000円。(なお事前のオートバックス査定は50万円)4万キロ以上走ったので、元は取ったと思う。あとは新車の到着を待つのみ。 pic.twitter.com/jellMQjF2I
— 軍手@C101新刊委託中! (@gunziotaku) December 7, 2021
そのため手間が省けるのに車は高く売れるという、メリットだけが最大化されます。
車一括査定のオススメはカーセンサー
中でも筆者のオススメは「カーセンサー」。
理由は他車一括査定に比べて、参加している買取業者数が多いからです。
- カーセンサー:700社以上
- ズバット車買取:200社以上
- カービュー買取:300社以上
- ナビクル:100社以上
つまりより高く売れる可能性が高くなるんだ!
車一括査定のオススメについては下記記事で詳しく解説しています。
まとめ
- 車を売る方法はディーラー下取りか買取店での車買取
- ディーラーのメリットは手間のかからなさ、安心感
- 買取店は「高く売れる」の一点が最大のメリット
- オススメはディーラーと買取店を回って査定価格を比較すること
- 複数の買取店に査定を依頼して車を高く売れるのが「車一括査定」