こんな悩みをスッキリ解消
- 車を売ろうと思っているが、取扱説明書などが見当たらない
- 整備手帳(点検記録簿)がない車を売ると減額されるのか知りたい
- 紛失したアイテムを再発行できるかどうか調べている
近年、車の高性能化が進み、取扱説明書は必須アイテムとなりました。
車査定をする際にはマニュアル類をチェックする項目があり、全て揃っていない場合は減額されてしまう可能性があります。
中でも整備記録簿は大事なアイテムで、あるかないかで査定額に差が生まれます。
そこで本記事では、車査定時における保証書、整備記録簿 、取扱説明書の扱いをわかりやすく解説。
紛失した場合はいくら減額されるのか、なくした場合は再発行すべきなのかを紹介します。
保証書・整備手帳(点検記録簿)・取扱説明書が3点揃っているとプラス査定
車の査定額というのは、車両の状態だけで決まるわけではありません。
付属品の有無も価格に影響してくるので、ここではマニュアル類が車査定額にどう影響するのかを紹介します。
名称 | 概要 | 保管場所 | 再発行 |
---|---|---|---|
保証書 | 新車から一定期間の保証を約束する書類 | ダッシュボード内 | ディーラーで可能 |
整備手帳 (点検記録簿) |
定期点検や車検時に整備を行った記録 | 車検証を保管するファイル内 | 不可 |
取扱説明書 | 車の機能や安全装備の操作説明が記されている冊子 | ダッシュボード内 | ディーラーで購入可能 |
保証書と取扱説明書は新車購入時に渡されるもので、点検記録簿は1年点検や車検の度に発行されるものです。
JAAIの査定基準に保証書に関する記載がある
全国の車買取店が使っている査定基準には、ベースとなるものがあります。
「一般財団法人日本自動車査定協会」という団体は、車の査定基準のベースとなる「中古自動車査定基準及び細則」というものを発行。
車査定基準には「保証書・整備手帳(点検記録簿)・取扱説明書」の全てが揃っている場合は1万円のプラスとなっています。
逆にどれか1つでも欠品があると、以下のような減額となっています。
種類 | クラス | 保証書・点検記録簿 | 取扱説明書 | |
---|---|---|---|---|
新車~5年落ち | 6年以上 | 全年 | ||
国産車 | 特・Ⅰ・Ⅱ レクサスLC、LSシリーズ シーマ・クラウン・プリウス アルファード・ハイエース・エスティマなど |
-4万円 | -3万円 | -0.5万円 |
Ⅲ・Ⅳ・軽 ヴォクシー・セレナ・ステップワゴン ヴィッツ・ソリオ・デミオ アルト・ミラ・タントなど |
-2万円 | -1万円 | -0.5万円 | |
輸入車 | 特・Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ BMW Z8・ベンツSL・アウディP8 カイエン・ベンツS アウディA6・BMW M3・ベンツE アウディA4・BMW 3・ベンツCなど |
-4万円 | -3万円 | -0.5万円 |
Ⅴ・Ⅵ アウディA1・BMW1・VWゴルフなど |
-2万円 | -1万円 | -0.5万円 |
※出典:JAAI「中古自動車査定基準及び細則」より
これらは全て原本でなければ減額となり、激しく汚れていたり破損している場合も減額されてしまいます。
中古車検索サイトでも「定期点検記録簿」という項目がある
中古車検索サイトを見ても、検索条件に「定期点検記録簿」という項目があります。
※出典:「カーセンサー」より
中古で車を買う人が「定期点検記録簿の有無」を気にするくらいなので、当然あった方が高く売れるということを意味します。
保証書や整備手帳(点検記録簿)とは
冒頭でもカンタンに説明しましたが、保証書は車の保証を約束する書類で新車購入時に渡されます。
新車は国産、輸入車問わず一定期間の保証が付いています。
エアコンや電装部品は3年、走行に関する部品は5年が一般的な保証期間です。
各メーカーによって保証の規定や期間は異なるため、それらを明確にする書類が保証書なのです。
整備手帳(点検記録簿)は、1年点検や車検の時に発行され、整備工場が「どんな点検をしたのか」を記録した紙。
※出典:自動車整備振興会より
これらは基本的に車検証などを入れるファイルに同封され、ダッシュボード内に収納されています。
ダッシュボード内には取扱説明書も入っていることが多いため、プラス査定になる「保証書・整備手帳(点検記録簿)・取扱説明書」の3点セットはダッシュボードを確認しましょう。
車の保証書は再発行が可能
もし保証書を紛失してしまったら、ディーラーに行けば再発行が可能。
車検証を持って車を購入したディーラーに行くだけで再発行してもらえます。
Q:保証書の再発行はできますか?
A:保証書を破損、または紛失した場合で、保証書の発行をお受けになったお客様からのお申し出のある場合に限り、再発行いたします。保証書の発行手続きを行ったトヨタ販売店へお申し出ください。
※出典:トヨタ公式サイト「よくある質問」より
点検記録簿は再発行ができない
残念ながら、整備手帳(点検記録簿)は再発行ができません。
点検や車検の時にしか発行されない書類なので、必ずなくさないようにしておきましょう。
「何年分あればいい」というものでもないので、新車時から発行されたものは全て残しておく必要があります。
もちろん、前オーナーの書類が残っていれば捨てないようにしておこうね。
ここまでの情報をまとめると、車査定時に「保証書・整備手帳(点検記録簿)・取扱説明書」の3点が揃っていれば1万円のプラスとなります。
しかし欠品または汚したりすると減額となり、点検記録簿に関しては再発行は不可。
どれも大事な書類なので、絶対になくさないようにしましょう。
保証書や点検記録簿に記載されている個人情報は売る時どうなる?
保証書や点検記録簿を見ると、現在の所有者の名前や住所が記載されているケースがあります。
そのまま売ったら個人情報が流出してしまうのではないかと心配になりますが、買取店側で基本的に消去してくれます。
個人情報を消しても減額されない
JAAIの車査定基準では、保証書や点検記録簿の個人情報を隠すための処理は「破損や汚損」に当たらないとしています。
汚損、破損の認められるものは減点の扱いとする。ただし、個人情報欄の目隠し、カット等の処理は「汚損、破損」には該当しない。
※出典:JAAI「中古自動車査定基準及び細則」より
車査定基準では個人情報部分をカットしても減額しないとされていますが、もしも不安な人は個人情報保護スタンプを利用しましょう。
個人情報保護スタンプは文具店などで数百円で購入できます。
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流出が心配な箇所にこの処理をしておけば、第三者に個人情報が知れ渡る心配がありません。
もし車査定の際に汚れ等を理由に減額されたら「車査定基準では個人情報保護の処理は減額に当たらない」としっかり主張しましょう。
ただし、車検証や自賠責保険証明書に記載されている個人情報は消さないようにしましょう。
これらは名義変更を行うため、次のオーナーに情報が流出する心配はありません。
カーナビなどの付属品のマニュアルは査定額に影響する?
車に関する取扱説明書の重大さは前章までの説明でわかりました。
しかし車にはナビやドラレコといった追加オプションが多数装着されている場合があります。
JAAIが公開している車査定基準によると、各種マニュアルは以下の扱いとなっています。
- ナビ説明書欠品:0.3万円の減額
- オーディオ説明書欠品:記載なし
- ドラレコ説明書欠品:記載なし
※出典:JAAI「中古自動車査定基準及び細則」より
説明書が欠品していて減額されるのは、車査定基準ではカーナビだけとなっています。
その他装備品のマニュアルについては記載されていないため、各買取店の判断に委ねられているようです。
オーディオに関してはプラス査定自体がなく、標準装備のオーディオが壊れていてば1万円の減額、本体自体が欠品していれば2万円の減額になる程度。
取扱説明書がなくても減額とはなりません。
ドライブレコーダーに関しては装着されていれば1万円のプラスになる程度で、マニュアルがないからといって減額されるほどでもありません。
こうした点から、取扱説明書がなくて減額されるのはカーナビだけと言えそうです。
スペアキーもしっかり準備しておく
紛失したら減額されてしまうのは保証書や取扱説明書だけではありません。
車は必ず購入時にスペアキーが付いてくるため、これをなくしてしまうと車査定額に影響します。
JAAIが公開している車査定基準では、スペアキーをなくした場合は減額とハッキリ記載されています。
種類 | 減額 |
---|---|
キーシリンダセット | -3万円(1台分) |
リモコンキー | -2万円(1個) |
キーレスシステム | -4万円(1個) |
※出典:JAAI「中古自動車査定基準及び細則」より
車査定基準によると、リモコンキーを紛失した場合は2万円の減額、キーレスシステムを紛失した場合は4万円の減額となっています。
リモコンキーというのは、鍵にボタンが付いている一般的なスペアキーを意味します。
紛失した場合はディーラーで合鍵を作成できますが、費用は1〜2万円ほどかかります。
スマートキーに関しては6万円程度かかると言われています。
もしスペアキーを紛失した場合、まずはディーラーに行って合鍵作成の費用を聞いてみましょう。
減額される金額より安く作れるなら注文し、そうではない場合は減額を受け入れましょう。
スマートキーの場合は合鍵作成に1週間ほどかかるので、急いで車を売る場合は注意する必要があります。
車を高く売るなら車一括査定がオススメ
車一括査定とは、複数の買取業者への査定依頼が一度に行えるWEBサービス(サイト)のこと。
自分で買取業者を1社1社探す必要がなく、査定額を比較できるため、高く売れるメリットがあります。
車の査定額を上げるためには、複数の買取業者を競わせることが最も有効です。
面倒な交渉をしなくても、業者間が査定価格を競って少しずつ値段を上げていきます。
オークションのような状態になるので、あなたはあまり交渉をしなくても査定額が上がっていくのです。
車一括査定のオススメはカーセンサー
車一括査定は色々なサイトがありますが、中でもオススメは「カーセンサー」です。
車一括査定の仕組み自体は、どのサイトも変わりませんが、依頼できる買取業者は車一括査定サイト毎に少しずつ異なるのです。
カーセンサーは下記のように参加している買取業者数が圧倒的。
- カーセンサー:700社以上
- ズバット車買取:200社以上
- カービュー買取:300社以上
- ナビクル:100社以上
大手~町の中古車屋さんまで、幅広く依頼できるのが「カーセンサー」なのです。
つまりそれだけあなたの車を高く買い取ってくれる買取業者が見つかる可能性が高いということです。
また、買取業者の連絡の希望日時を伝えたり、メール希望を出せるのもカーセンサーのみ。
任意項目
連絡希望時間帯
また、どうしても複数社からの電話が嫌な場合はオークションを選択するのもオススメです。
オークションを選択すると、電話は1つ(カーセンサーのスタッフ)のみで、第3者の査定員が査定してくれます。
その査定情報をもとに8,000社以上がネットで入札する仕組み。
買取業者と直接交渉するわけではないので、通常の車一括査定の方が高額査定になりがちですが、ディーラー下取りや買取業者1社の査定よりは高くなる可能性があります。
複数社からの営業電話は少なくしたいけど、買取業者としっかり交渉したいという方は「MOTA」がオススメです。
MOTA車買取を使うと、最大20社の買取業者がネット上に概算査定額を提示してくれます。そのうちの上位3社の買取業者のみ交渉権を持つサービスです。
つまり車一括査定のような電話ラッシュはなく、上位3社しか電話が掛かってきません。
もちろんネット上で見れる概算査定額を見て断っても大丈夫です。
車一括査定のオススメについては下記記事でさらに詳しく解説しています
また「とにかく安全な買取業者1社だけに査定依頼したい」方は「カーセブン」がオススメです。
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売買契約後のキャンセルや減額については下記記事で詳しく解説しています。
カーセブンの評判については下記記事で詳しく解説しています。
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[車買取店ランキングTOP7]まとめ
- 車査定時、保証書・整備手帳・取扱説明書が揃っていれば1万円のプラス
- 取扱説明書が欠品していれば5,000円の減額
- 保証書・整備手帳が欠品していれば1〜4万円の減額
- 整備手帳(点検記録簿)はメンテナンスノートとも呼ばれ、再発行は不可能
- 付属品の取扱説明書は紛失しても減額されないが、スペアキー紛失は減額される