こんな悩みをスッキリ解消
- 離婚時の車の扱いで悩んでいる人
- 財産分与の方法を調べていて、車の財産分与方法を知りたい人
- 離婚で名字が変わった車を売るための方法を調べている人
結婚は2人で生計を共にするものですが、離婚となると築いた財産の配分に困ります。
財産分与について調べている時、「車の処分方法」が気になるという人も多いのではないでしょうか?
この記事では財産分与の中でも車にフォーカスし、どうやって財産分与の割合を決めるべきかを解説。
離婚前にしておくべきことも解説しているので、財産分与の方法を調べているなら最後まで読むことをオススメします。
離婚するときに考えなければならないこと
離婚の際、夫婦が共有していた財産はすべて2人で平等に分け合うことになっています。
これが財産分与と呼ばれるもので、財産と認められるものであれば財産分与の対象になります。
財産分与の対象となるもの
- 預貯金(タンス貯金なども含む)
- 有価証券(株や社債など)
- 不動産
- 年金
- 家財道具(家具や家電など)
- 生命保険など(個人年金保険なども含む)
- 自動車
- 退職金(将来もらえる予定のお金も含む)
- ローン(住宅ローンや自動車ローン)
ただしこれらの中でも、結婚前に持っていたものはどちらか片方の財産として認められ、財産分与の対象とはなりません。
つまり、結婚前に買っていた車は財産分与の対象とならないのです。
ただし、婚姻中にローンの支払いをしていた場合は財産分与の対象となってしまうので注意しましょう。
財産分与は離婚協議書を作成して明文化しておく
財産分与は基本的に半々に分けるのが大前提。しかし夫婦間の環境によってはそうならないケースもあります。
そのため、離婚協議書(サンプルはコチラ)と呼ばれる契約書を作成して、財産分与の割合を明文化する必要があるのです。
財産分与は基本的に夫婦の話し合いで割合を決めるもの。そのため後々トラブルになる例も少なくないので、必ず離婚協議書を作成しておきましょう。
書式や内容に法的な定めはないため、夫婦間で取り決めたことを箇条書きし、双方の署名と捺印をする程度で問題ありません。
婚姻中に購入した車であれば、当然財産分与の対象になります。
次章では、車を財産分与する2つの方法をわかりやすく解説していきます。
車を財産分与する2つの方法
車は夫婦の共有財産となるため、離婚する時は財産分与をする必要があります。
車は年々価値が下がっていくため、財産分与の際は「現在の価値」をハッキリさせることが大事。
ここでは離婚の時に車を財産分与する2つの方法について解説します。
車を財産分与する2つの方法
- 方法1.売って財産分与する
- 方法2.売らずに財産分与する
方法1.売って財産分与する
売って財産分与する方法は非常にシンプルで、車買取店で車を売り、その売却額を半分ずつにするだけ。
例えば200万円で車が売れたら、100万円ずつ分けるだけでいいのです。
財産分与の際には、購入時に支払った頭金も考慮されます。夫婦のどちらか一方が頭金を出している場合、当然頭金を出した方が財産分与の割合が高くなります。
どちらかの実家が頭金を出してくれた場合、その頭金分は財産分与の対象になりません。
売れた額が新車時の何割かを計算し、それぞれが支払った頭金の割合を出して財産分与をしましょう。
もしローンが残っている車であれば、売却額でローンを支払い、残った額を2人で分けます。ローンの残債より売却額の方が低い場合は、残ったローンを財産分与する必要があります。
前章でも紹介した通り、財産分与は夫婦間の話し合いで決まります。
ローンの方が高い車は資産価値がないという見方もあるので、その際は夫婦間でその車をどう扱うか話し合う必要があります。
売って財産分与をする場合は、売れた額が全ての基準になるので、なるべく高く買ってくれる業者に売るのがオススメです。
方法2.売らずに財産分与する
例えば今の車が気に入っているなど、どうしても手放したくない時は売らずに財産分与することもできます。
詳しい方法は後述しますが、仕組みとしてはどちらか片方がその車を買い取って乗り続けるというものです。
車の財産分与には上記2つの方法がありますが、カンタンなのは売って財産分与する方法です。
トラブルになる確率も低いので、そのメリットを次章で紹介します。
車を売って財産分与する方がわかりやすくてもめずに済む
今の車が特別気に入っているわけでなければ、離婚する時は車を売るのがオススメです。
なぜならその方が財産分与がスムーズにでき、トラブルの心配がなくなるから。
車の財産分与は離婚前にするべき理由
車の財産分与は、必ず離婚前に行いましょう。何度も紹介している通り、財産分与は話し合いがベースとなります。
離婚前に財産を処分して現金にしておかないと、離婚後にトラブルに発展する可能性があるのです。
離婚前は夫婦の共有財産であるため、手放す時の印鑑などの書類が用意しやすくなります。
離婚後は車検証に記載されている名義人の財産になってしまうので、名義人が手放すのを拒否したら車を売ることができなくなります。
そのため離婚前に車を売る方がトラブルの心配がないのです。
離婚後の手続きは大変
当然ですが、離婚をすると名字や住所といった個人情報がガラリと変わります。
人によっては印鑑を作り変える必要もあり、全ての情報が揃わないと法的な手続きが一切できない状態になります。
車売却には、以下の表にある書類が必要です。
必要な書類(もの) | 普通自動車 | 軽自動車 |
---|---|---|
実印 | ○ | |
認印 | ○ | |
印鑑証明書 ※発行から3ヶ月以内 |
○ | |
自動車検査証(車検証) ※車検が切れていないこと |
○ | ○ |
自動車税納税証明 軽自動車納税証明書 |
△ ※必須ではない |
△ ※必須ではない |
自賠責保険証 | ○ | ○ |
リサイクル券 | ○ | ○ |
譲渡証明書 | ○ 通常は買取業者が準備 |
|
委任状 | ○ 通常は買取業者が準備 |
|
自動車検査証記入申請書 | ○ 通常は買取業者が準備 |
|
振込口座情報 | △ | △ |
住民票 ※発行から3ヶ月以内 |
△ ※車検証の住所が異なる場合 |
△ ※車検証の住所が異なる場合 |
戸籍の附票 ※発行から3ヶ月以内 |
△ ※車検証の住所が異なる場合 |
△ ※車検証の住所が異なる場合 |
戸籍謄本 ※発行から3ヶ月以内 |
△ ※結婚して名字が変わり 車検証の住所と異なる場合 |
△ ※結婚して名字が変わり 車検証の住所と異なる場合 |
親権者の同意書 親権者が確認できる戸籍謄本など 親権者1名の印鑑証明書 ※発行から3ヶ月以内 |
△ ※所有者が未成年の場合 |
△ ※所有者が未成年の場合 |
車売るときの書類については下記記事で詳しく解説しています。
実印や認印はもちろん、振込先の銀行口座の名義も変わる可能性があります。
姓が変わってしまうと車検証に記載された情報とも合致せず、そのままでは車を売ることもできないのです。
姓が変わっただけで名義変更と聞くと大げさですが、車検証に記載されている名前と車を売る人の名前が違えば、離婚で名字が変わっただけとは言え手続きができません。
その際は運輸支局で「変更登録」というものをする必要があり、以下の書類が必要となります。
必要な書類(もの) | 入手先 | 費用 |
---|---|---|
申請書 | 運輸支局 | 無料 |
手数料納付書 | 運輸支局 | 登録手数料として350円 |
住民票 | 役所 | 300円 |
戸籍謄本 | 役所 | 450円 |
車検証 | すでに持っているもの |
これらの書類を持って運輸支局へ出向き、車検証に記載されている情報を書き換える必要があります。
離婚で引っ越しをしてナンバーの管轄が変わった場合、ナンバープレートの発行手数料として2,000円ほどかかります。
車の名義変更方法は下記記事で詳しく説明しています。
離婚前に手放せばこれらの手続きが不要ということを考えれば、離婚前に財産分与をした方が良いことがハッキリ分かります。
揉めずに高く売るなら車一括査定がオススメ
なるべく高く売りたいと考えるのであれば、車一括査定がオススメです。
車一括査定とは、複数の買取業者への査定依頼が一度に行えるWEBサービス(サイト)のこと。
自分で買取業者を1社1社探す必要がなく、査定額を比較できるため、高く売れるメリットがあります。
車一括査定を使えば、今回のような財産分与にも詳しい業者も見つかるためスムーズに売ることが可能になります。
車一括査定のオススメはカーセンサー
車一括査定は色々なサイトがありますが、中でもオススメは「カーセンサー」です。
車一括査定の仕組み自体は、どのサイトも変わりませんが、依頼できる買取業者は車一括査定サイト毎に少しずつ異なるのです。
カーセンサーは下記のように参加している買取業者数が圧倒的。
- カーセンサー:700社以上
- ズバット車買取:200社以上
- カービュー買取:300社以上
- ナビクル:100社以上
大手~町の中古車屋さんまで、幅広く依頼できるのが「カーセンサー」なのです。
つまりそれだけあなたの車を高く買い取ってくれる買取業者が見つかる可能性が高いということです。
また、買取業者の連絡の希望日時を伝えたり、メール希望を出せるのもカーセンサーのみ。
任意項目
連絡希望時間帯
また、どうしても複数社からの電話が嫌な場合はオークションを選択するのもオススメです。
オークションを選択すると、電話は1つ(カーセンサーのスタッフ)のみで、第3者の査定員が査定してくれます。
その査定情報をもとに8,000社以上がネットで入札する仕組み。
買取業者と直接交渉するわけではないので、通常の車一括査定の方が高額査定になりがちですが、ディーラー下取りや買取業者1社の査定よりは高くなる可能性があります。
複数社からの営業電話は少なくしたいけど、買取業者としっかり交渉したいという方は「MOTA」がオススメです。
MOTA車買取を使うと、最大20社の買取業者がネット上に概算査定額を提示してくれます。そのうちの上位3社の買取業者のみ交渉権を持つサービスです。
つまり車一括査定のような電話ラッシュはなく、上位3社しか電話が掛かってきません。
もちろんネット上で見れる概算査定額を見て断っても大丈夫です。
車一括査定のオススメについては下記記事でさらに詳しく解説しています
また「とにかく安全な買取業者1社だけに査定依頼したい」方は「カーセブン」がオススメです。
理由は、「キャンセルは7日間OK」「売買契約後の減額がない」ことを公言しており顧客からの評価も高い買取業者だからです。
実際にカーセブンは、オリコンが実施する顧客満足度調査でも常にTOP3に入っています。
売買契約後のキャンセルや減額については下記記事で詳しく解説しています。
カーセブンの評判については下記記事で詳しく解説しています。
また、古い車の買取ならどんな車でも0円以上の買取保証をしている「ソコカラ」「カーネクスト」がおすすめです。
当サイトでおすすめの買取業者ランキングは下記のとおりです。
車を売らずに財産分与をする方法
どうしてもこの車は手放せないというケースがあります。
例えば子供がいて、離婚後にどちらかが引き取るなら、送り迎えに使う車が必要になるなど。
こうしたケースは車を手放さず、そのまま財産分与をする方法を取ります。
STEP1.車の残存価値を調べる
売らずに財産分与をする場合、まずは車の現在の価値を算出する必要があります。
現在の価値が分かったら、その額を半分にして、車に乗り続ける方が相手に対してその額を支払います。
車の価値はシミュレーションサイトを使うとざっくり調べることが可能です。
夫婦が共に合意が取れていれば、シミュレーションサイトの結果を使ってもOK。
車査定相場のシミュレーションサイトについては下記記事で詳しく解説しています。
どうしても夫婦間でシミュレーションサイトでは合意が取れない場合は、車買取業者に査定依頼するのがいいでしょう。
ただし、買取業者側はあなたが売ると思って査定することになりますので、営業電話などは覚悟してください。
買取業者のオススメについては下記記事で詳しく解説しています。
もしも買取業者の査定でも揉めるようであれば、JAAIが行っている有料査定を受けて査定証をもらうといいでしょう。
公的な書類としても使えます。
※出典:JAAI「査定の実施方法 」より
支払いは現金一括が理想ですが、多額の現金を一気に用意できるとは限りません。
その時は個人間でローンにするなどの方法を取るのが一般的ですが、後々トラブルになる可能性も捨てきれません。
その他の財産分与の額で調整するなど、お金の貸し借りがない状態で離婚できるように夫婦間で協議する必要があります。
車の名義変更方法については下記記事で詳しく解説しています。
また、別居中の車売却については下記記事をご確認ください。
まとめ
- 財産分与は夫婦間の財産を半分ずつ分けること
- 財産分与の割合は基本的には夫婦間の話し合いによって決める
- 後々のトラブルを避けるために、離婚協議書の作成をしておく
- 車は売ったお金を半分にするか、売らずにどちらかが買い取る方法がある
- 離婚後に車を売ると手続きが大変なので離婚前にするのがオススメ