こんな悩みをスッキリ解消
- 免許証の種類と仕組みを知りたい人
- これから免許証を取得しようと思っている人
- 免許証の取り消し処分について知っておきたい人
車に乗るなら絶対必要なものが免許証。
これから取得する人もいれば、理由があって再取得を考えている人もいるでしょう。
この記事は、免許証について知っておきたい情報をわかりやすく解説。
これから免許証を取得しようと考えている人が読むことで、免許証の種類や取得方法が分かります。
免許証を取得した後の更新や取り消し処分についても紹介しているので、最後まで読むことで日本の免許証の仕組みが全て分かります。
免許証の種類
街には多くの種類の車が走っていますが、1枚の免許証で全て乗れるわけではありません。
免許証には種類があって、その数は合計で10種類もあるのです。
本章では、10種類の免許証の種類と、それぞれどんな車に乗れるのかの解説をしていきます。
免許証の種類 | 取得条件 | 運転できるもの | 備考 |
---|---|---|---|
普通免許 | 満18歳以上 | 原付、普通自動車免許 | AT限定はオートマチック車に限る |
準中型免許 | 満18歳以上 | 車両総重量7.5t未満 最大積載量4.5t未満 |
2t、3tトラックが運転できる |
中型免許 | 普通免許・準中型免許取得から2年以上 ある程度の運転経験 |
車両総重量11t未満 最大積載量6.5t未満 乗車定員29人以下 |
4tトラックとマイクロバスの 運転ができる |
大型免許 | 満21歳以上 普通免許や大型特殊免許を持っていること ある程度の運転経験 |
車両総重量11t以上 最大積載量6.5t以上 乗車定員30人以上 |
ほぼ全てのトラック・乗用車が 運転できる |
原付免許 | 満16歳以上 | 50cc未満の原動機付自転車 | 原付限定で運転できる |
普通二輪免許 | 満16歳以上 | 400ccまでの二輪車 | 小型限定の場合125cc以下の バイクが運転できる |
大型二輪免許 | 満18歳以上 | 400cc以上の二輪車 | 全てのバイクが運転できる |
小型特殊免許 | 満16歳以上 | 車長4.7m、車幅1.7m、車高2.0m 総排気量1.5L以下の時速15kmを超えない小型特殊自動車 |
フォークリフトなどが運転できる |
大型特殊免許 | 満18歳以上 | 車長12m、全幅2.5m、全高3.8m以下の大型特殊自動車 | 建設現場などの重機を運転できる |
けん引免許 | 満18歳以上 大型・大型特殊・中型・普通免許のいずれかを取得済み |
牽引車 | 車両総重量750kg以下の車両や故障車を けん引する場合は免許不要 |
※2024年10月現在
普通免許
最も所持している人が多い一般的な免許が普通免許です。
乗車定員が10名以下の車を運転することができ、大手自動車メーカーが販売している大半の乗用車を運転することが可能。
AT限定で免許を取得した人はMT車に乗れないなどの制限があります。
準中型免許
普通免許と中型免許の間に設定されているのが準中型免許です。
2017年から設定された種類の免許で、中型免許と違って満18歳から取得できるのが特徴です。
これにより高卒の人でも就職後すぐにトラックが運転できるようになりました。
運転できる車は2トン車と3トン車です。
中型免許
一般的に言われている「4トン車」を運転できるのが中型免許。
普通免許・準中型免許の取得から2年以上経過し、ある程度の運転経験があることが取得の条件です。
中型トラックはもちろんですが、マイクロバスやゴミ収集車、消防車や救急車も中型免許の対象となっています。
大型免許
大型トラックやダンプカーを運転するのに必要なのが大型免許。
車両総重量11t以上、最大積載量6.5t以上のトラックや、乗車定員30人以上のバスを運転することができます。
取得の条件が厳しく、満21歳以上で3年以上の運転経験が必要。
物資を運ぶ大型トラックの運転には一種免許というものが必要で、観光バス等乗客を乗せるバスの運転には二種免許というものが必要です。
原付免許
50cc以下の原動機付自転車を運転できる免許が、原付免許です。
取得条件がゆるく、満16歳以上から取得可能。
試験場に直接出向き試験を受けて合格することで、最短1日で取得ができます。
普通免許を取得することで原付免許も付いてくるので、16歳になり原付の運転が必要となる人に向けた免許といえます。
普通二輪免許
排気量50cc以上、400cc以下の二輪車を運転できるのが普通二輪免許です。
普通二輪免許は内容が4種類に分かれており、以下の違いがあります。
免許の種類 | 運転できる種類 |
---|---|
AT小型限定普通二輪免許 | AT限定、125cc以下の二輪車 |
小型限定普通二輪免許 | AT、MT問わず125cc以下の二輪車 |
AT限定普通二輪免許 | AT限定の400cc以下の二輪車 |
普通二輪免許 | 400cc以下の全ての普通二輪 |
免許証の種類に応じて運転できる二輪車の内容が異なります。
取得できる年齢は、全て満16歳以上です。
大型二輪免許
排気量が400ccを超える二輪車に乗れる免許が、大型二輪免許です。
クラッチ操作を必要としないAT車に限り運転できるAT限定と、クラッチ操作のいるMT車も運転できるものの2種類があります。
取得の条件は満18歳以上であることです。
小型特殊免許
工場内で使うフォークリフトなど、特殊な車両を運転するのに必要なのが小型特殊免許です。
車長4.7m、車幅1.7m、車高2.0m、総排気量1.5L以下の時速15kmを超えない小型特殊自動車と限定されており、満16歳以上なら取得できます。
原付免許と同じく、学科試験通過さえすれば最短1日で取得可能。
大型特殊免許
工事現場や建設現場で使う大型の重機を扱うための免許が、大型特殊免許です。
総排気量の制限はありませんが、車長12m、全幅2.5m、全高3.8m以下の車両と決められています。
満18歳以上な取得できますが、大型特殊免許を使った車両を現場作業で使用するためには必要に応じて技能講習を受ける必要があります。
けん引免許
けん引免許とは、車両総重量750kgを超える車両を、他の車に連結して運転する場合に必要です。
トレーラーなどが一般的ですが、キャンピングカーなども該当する場合があります。
満18歳以上で取得可能で、普通自動車免許以上をすでに取得している必要があります。
運転免許証にある12桁の数字の意味
運転免許証をよく見ると、12桁の数字が記載されています。
※出典:警視庁「運転免許の更新等運転免許に関する諸手続きについて」より
免許証の12桁の数字の意味
- 1〜2桁目は管轄する公安委員会の番号で、3〜4桁目は免許証の取得年数
- 5〜10桁目が管理番号で、11桁目は検査用の数字で特に意味はなし
- 12桁目が、免許証の再発行回数を表している
免許証の色の意味
免許証には有効期限の欄に色が付いており、その色に応じて以下のような意味を持っています。
免許証の色 | 交付条件 | 特徴 |
---|---|---|
グリーン | 免許取得時に交付 | 初めて運転免許を取得してから3年間 |
ブルー | 更新時に交付 | 初回更新時以降、一般運転者に交付される |
ゴールド | 5年間無事故無違反で交付 | 前回の更新から5年間無事故無違反であることが条件 |
日本の運転免許証は「グリーン・ブルー・ゴールド」の3色があり、上記の表にある特徴を持っています。
自動車保険が割り引かれるゴールド免許を取得するためには5年間無事故無違反であることが条件ですが、違反や更新のタイミングが悪いと最大で8年間ブルー免許になってしまうケースもあります。
免許証の種類が分かったところで、次章ではその取得方法を詳しく説明していきます。
免許証の取得方法
免許証を取得するためには、自動車学校に通う方法と試験場で一発試験に臨む方法の2つがあります。
この章では、両方の方法について詳しく説明していきます。
自動車学校で免許証を取得する流れ
普通免許を取る時に多くの人が通う自動車学校ですが、免許証を取得するためには以下の4ステップが必要になります。
免許証を取得する流れ4ステップ
- ステップ1.仮免許取得
- ステップ2.路上教習
- ステップ3.自動車学校での卒業試験
- ステップ4.運転免許試験場での学科試験
自動車学校での免許取得はそう難しくありません。
教習所内には教習コースが設置されているため、実技の練習もしやすい環境が整っています。
30万円以上の費用を支払うだけあり、教官がマンツーマンで丁寧に教えてくれるのです。
教習所では卒業試験までできるので、卒業後は運転免許試験場で学科試験を受けるだけ。
免許取得には1ヶ月程度の時間がかかりますが、合宿免許などを利用すれば最短2週間程度で取得が可能です。
運転免許試験場で免許証を取得する流れ
運転免許試験場に直接出向き試験を受け、合格することで免許証を取得することができます。
一般的にこれを『一発試験』と呼び、難易度は高いものの低予算と短期間で免許証が取得できる方法として知られています。
かかる費用 | 仮免許 | 本免許 |
---|---|---|
受験料 | 2,850円 | 2,200円 |
試験車両使用料 | 1,550円 | 900円 |
免許交付手数料 | 1,100円 | 2,050円 |
全体の流れは自動車学校と同じで、まずは仮免許を取得。
その後本免許を取得して免許証が交付されるというものです。
一見安く見えますが、手数料を合計すれば1万円近くかかる計算。
一発試験は難易度が高く、数十回試験を受ける人も少なくありません。
結果として自動車学校の方が安く済むということも珍しくないため、筆者は自動車学校への通学をオススメしています。
免許取得に必要な書類5つ
自動車学校、一発試験問わず、最終試験は必ず運転免許試験場で行うことになります。
その際、以下5つの書類が必要になるので覚えておきましょう。
免許証の取得に必要な5つの書類
- 本籍記載の住民票
- 本人確認書類
- 申請用写真
- 卒業証明書または検査合格証明書
- 仮免許証
1.本籍記載の住民票
住民票は市役所または区役所で、手数料300円程度で取得が可能。
必ずマイナンバーの記載がないものを用意しましょう。
本籍または国籍が記載されていることが最低条件です。
2.本人確認書類
本人確認書類は提示のみで構いません。
健康保険証またはマイナンバーカード、パスポートなどが有効です。
外国籍の人は在留カード、特別永住者証明書が必要です。
3.申請用写真
申請用写真は免許証の写真となるわけではありませんが、必要となるので用意しましょう。
縦3cm、横2.4cmの写真が1枚必要です。6ヶ月以内に撮影したもので帽子などはかぶっていないものを用意しましょう。
4.卒業証明書または検査合格証明書
自動車学校を卒業するとき、卒業証明書が発行されます。
これは後述の仮免許証とセットになっていることが大半です。
5.仮免許証
仮免許証は本免許と引き換えになるため必ず用意しましょう。
もし住所や氏名を変更する必要がある時は、住民票もしくは新しい住所や氏名が確認できる書類が必要となります。
次章では、免許証の更新方法を紹介します。
免許証の更新方法
免許証は一度交付されると、3年または5年で更新があります。
更新は誕生日の前後一ヶ月間できるので、その間に免許センターまたは警察署に出向く必要があります。
免許証の更新には、以下の書類が必要です。
免許証の更新に必要な4つの書類
- 今まで持っていた免許証
- 認め印
- 更新のはがき
- 高齢者講習修了証明書(75歳以上)
必要書類を持って免許センターに出向いたら、手数料3,000〜4,000円を支払い、視力検査と写真撮影を行います。
その後免許証の色に応じて1〜2時間の講習を受けたら、新しい免許証が発行されます。
免許証の取り消し、停止の要件
免許証は一度交付されたら永久に使えるというものではなく、違反などによって停止または取り消し処分があります。
ここではその条件を紹介していきます。
- 免許停止の条件…14点以内までの累積点で停止日数が決まる
- 免許取り消しの条件…15点以上の違反で取り消し処分
免許停止、取り消しの条件は以下の表の通りです。
前歴回数 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15以上 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
なし | 30日 | 60日 | 90日 | 取消 | |||||||||||
1回 | 60日 | 90日 | 120日 | 取消 | |||||||||||
2回 | 90日 | 120日 | 150日 | 取消 | |||||||||||
3回 | 120日 | 150日 | 取消 | ||||||||||||
4回以上 | 150日 | 180日 | 取消 |
前歴とは、過去に免許停止処分になった回数のこと
何度も免許停止を繰り返すことでどんどん条件が厳しくなっていき、3回以上の前歴がある人はわずか4点以上で免許取り消しとなってしまいます。
前歴は1年間無違反なら0になるので、違反を繰り返さないことが大切です。
再交付の条件
もし免許取り消し処分となってしまったら、再び自動車学校に通うか一発試験に合格するかで免許証を再取得する必要があります。
しかし欠格期間というものがあり、違反点数に応じて定められた期間は免許証を再取得できないようになっています。
違反点数別の欠格期間
- 15〜24点まで:1年
- 25〜34点まで:2年
- 35〜39点まで:3年
- 40〜44点まで:4年
- 45点以上:5年
違反点数によっては、最長で5年間免許証を取得できないので注意しましょう。
さらに酒気帯び運転など悪質な運転で免許取り消しとなった場合、欠格期間は最長で10年になることもあります。
まとめ
- 免許証の種類は合計で10種類
- 免許証の取得方法は「自動車学校」「一発試験」の2つ
- 免許センターに持っていく書類は全部で5つ
- 免許は違反点数に応じて停止処分や取り消し処分がある
- 免許取り消しは欠格期間があり、最長で10年