こんな悩みをスッキリ解消
- 車を買取店に売ったがキャンセルしたい人
- 車を売ろうと思っていて、キャンセル可能かどうか気になっている人
- 気が変わる可能性があるため、キャンセル可能な買取店を探している人
車を売ったのはいいけど、急に気が変わってやっぱりキャンセルしたいと考える人は少なくありません。
「他の買取店の方が高かった」「家族に反対された」など、その理由はそれぞれ。
そこで、今回は筆者が公式サイトや実際に売却、もしくは電話取材にて、大手買取業者9社にキャンセル可能かどうかをヒアリング。
それぞれの結果をまとめています。
また、売却締結をした後にキャンセル・クーリングオフの可否と対処方法について解説しています。
車買取のキャンセルは基本的に不可能
まず最初に結論をお伝えすると、買取店と売買契約を結んだら、その後のキャンセルは基本的にはできないことになっています。
ただし、大手買取業者の「車輌買取契約約款」を見ると、引渡しまでは契約の解除ができると書かれていることがほとんど。
赤でラインしたところが重要なところです。
表面記載の車輌引渡し期日までの間に限り買主に書類で通知して、本契約を解約(キャンセル)することができる。
売主は解約料(キャンセル料)として本契約に関わる買主側で生じた実損額を請求されても、一切の異議を申し立てないものとする。
なので大前提として、まだ車を引き渡してなければキャンセルできる可能性が高いと思ってください。
ただし、後半に書かれているように「買主側で生じた実損害の請求」がある場合、何らかのペナルティー(契約解除料)を要求される場合があり、基本応じるしかありません。
悪質な業者になると、高額なペナルティー(キャンセルペナルティー)を要求してくるところもあります。その場合の対処法は下記記事で解説しています。
どうしてもキャンセルしたい!大手買取業者のキャンセル可否一覧
しかし、どうしても事情があってキャンセルしたいという人もいるでしょう。
実は大手買取業者は、キャンセルに応じてくれるところが多いです。
そこで各買取業社のキャンセル対応状況を表にしてまとめました。
買取業者名 | キャンセル可否 | 期間 | キャンセル料 |
---|---|---|---|
ガリバー | ○ | 入庫(引渡し)から7日間 | 無料 |
カーセブン | ○ | 引渡しから7日以内 | 無料 |
オートバックス | ○ | 引渡しまで | 無料 |
ユーポス | 〇 | 引き渡し完了の翌日まで | 無料 |
ラビット | △(店舗による) | 店舗次第 | 店舗次第 |
アップル | △(店舗による) | 店舗次第 | 店舗次第 |
カーチス | △(店舗による) | 店舗次第 | 店舗次第 |
ビッグモーター | × | ||
トヨタのクルマ買取 ※旧T-UP |
× |
※2024年9月現在
この表から分かる通り、キャンセルに対する対応は各社バラバラ。
店舗の裁量にまかせているところもあれば、ホームページでキャンセルについて明記しているところまで、各業者によってかなり差があることがわかります。
そこで筆者が大手買取業者9社にヒアリングを行ったので、その結果を紹介していきます。
ガリバー:無料でキャンセル可能
ガリバーは自社のホームページで、よくある質問としてキャンセルについて詳しく紹介。
ホームページで公開している基準によると、このように定義されています。
- 契約を交わしてガリバーに車を入庫していない(未入庫):無期限で無料キャンセル可能
- 契約を交わして店舗に引き渡し済み(入庫済み):7日まで無料キャンセル可能
- 店舗引き渡し後に業者オークション搬入済み:翌日まで無料キャンセル可能
- 店舗引き渡し後に売却先が決定済み:翌日まで無料キャンセル可能
- それ以外:翌日まで無料キャンセル可能
ガリバーはキャンセルに関しては、契約店舗への引渡しから7日間であればキャンセル可能としています。
書類も車の引き渡しも終わっていなければ、無期限で無料キャンセルが可能。
また、仮に引渡しをして、他店舗への搬入やオークションへの搬入をしていても、翌日までなら無料でキャンセルすることができます。
これだけ見ると気軽にキャンセルができそうですが、ガリバーは買い取った車をすぐに再販する準備に取り掛かるため、基本翌日までとなる可能性が高いです。
ガリバーの評判については下記記事で詳しく解説しています。
WECARS:一律でキャンセル不可
WECARSでは契約後のキャンセルは一律で不可としています。
WECARSも大手買取業者であることから、買い取った車はすぐに再販の準備に取り掛かります。
そのためキャンセルとなると次の買い手が見つかっていることも珍しくなく、そうしたトラブルを防止するためにキャンセルを不可としています。
売買契約は双方の同意の上で結ぶものなので、契約前に少しでもキャンセルする可能性があるようなら、絶対にサインはしないようにしましょう。
WECARSの評判については下記記事で詳しく解説しています。
ラビット:店舗によってはキャンセル可能
ラビットは店舗によってはキャンセル可能という回答が得られました。
というのも、ラビットはフランチャイズ経営のシステムを採用しているため、店舗によって経営者が違うということがあるのです。
そのため、ラビットは店舗によってキャンセルに対する判断が異なるという特徴があります。
基本的には契約後のキャンセルは不可ですが、相談してみるというのも一つの手です。
ラビットの評判については下記記事で詳しく解説しています。
トヨタのクルマ買取(旧T-UP):一律でキャンセル不可
トヨタのクルマ買取(旧T-UP)はトヨタが運営する買取業者。
全国のトヨタのネットワークを利用した中古車買取・販売を行っているのがポイントです。
そのため全てがシステム化されており、契約後のキャンセルは不可となっています。
迷っている間は契約しないのが良いでしょう。
トヨタのクルマ買取の評判については下記記事で詳しく解説しています。
アップル:店舗によってはキャンセル可能
アップルもラビット同様、フランチャイズによる店舗運営をしています。
そのため店舗によっては経営者が異なり、キャンセルに対する対応は店舗ごとによって異なります。
いずれにしても、キャンセルしたい場合は一刻も早くアップルに電話をして交渉する必要があります。
キャンセル自体を不可としている場合もあれば、キャンセル料を払えば可能としている場合もあります。
アップルの評判については下記記事で詳しく解説しています。
カーセブン:無料でキャンセル可能
カーセブンでは、ホームページでキャンセルに関する情報を公開しています。
その中で、車両の引き渡しから7日間はキャンセル可能であると紹介しています。
※出典:カーセブンより
さらに、売買契約後でもキャンセル料は発生せず、無料で可能です。
電話でキャンセルできるとも紹介されているので、契約後から7日間は安心と考えても良いでしょう。
カーセブンの評判については下記記事で詳しく解説しています。
ユーポス:引き渡し完了の翌日までキャンセル可能
ユーポスは、譲渡書類、車両引き渡し完了の翌日まで無料でキャンセルできます。
ただし、ユーポスは原則、翌日に入金がされます。
キャンセルする場合は、早めに連絡するようにしましょう。
ユーポスの評判については下記記事で詳しく解説しています。
カーチス:基本的にキャンセル可能
カーチスはキャンセルに対して柔軟に対応をしており、基本的に可能というスタンスです。
しかしむやみにキャンセルをするとキャンセル料を請求されることがあるので注意しましょう。
実際に、Yahoo!知恵袋にはキャンセル料を請求された人が複数いました。
私も説明をちゃんと聞かずに捺印してしまい、その後他社が高い見積もりだったのでそっちとも契約したので、カーチスにキャンセルの電話したところ、その時はキャンセル料の25000円は 払ってと言われ、仕方なく納得したのですが、翌日また電話がかかってきて、二重契約だから訴える的なことを言われました。
引用元:Yahoo!知恵袋
契約書にキャンセル料に関する記述があるので、キャンセルする際には必ず確認するようにしましょう。
カーチスの評判については下記記事で詳しく解説しています。
オートバックス:引渡しまではキャンセル可能
オートバックスや実際に筆者が売却したため、その時に確認しております。
下記は売却時に見せてもらったもの。
「4.ご契約車両の引渡しまでは無条件に契約キャンセルができます」としっかり明記されています。
また、オートバックスはオリコン顧客満足度ランキングでも1位になっており、顧客への対応は抜群です。
仮に引渡しした後でも、柔軟に対応してもらうことが可能です。
ここまで、買取業者大手9社のキャンセル対応について説明してきました。
大きく分けると下記のようになります。
- キャンセルは不可能
- 引渡し前ならキャンセル可能
- 引渡し後でも○日以内ならキャンセル可能(※状況による)
しかし、どの買取業者もキャンセルは避けたいと考えているので、契約する際にはキャンセルはできない前提で契約にサインしましょう。
オートバックスの評判については下記記事で詳しく解説しています。
車買取業者のおすすめランキングについては下記記事で詳しく解説しています。
他の買取業者の方が査定額が高かったからキャンセルしたい
車買取の契約を結んだ後、他社のほうが高い査定額を提示してくれたというケースはよくあります。
すでに契約済みであるにもかかわらず、他の買取店とも売買契約を結んでしまうことを「二重契約」と言います。
こうした事態が起きた場合、以下の条件を満たしていればキャンセルが可能です。
- 契約書にサインをしただけで車を引き渡していない
- 次の購入者がまだ決まっていない
- 契約書にキャンセルに関する記述がされていない
基本的には、売買契約を結んだらその車の所有権は買取店側にあると考えましょう。
つまり二重契約は「人のものを勝手に売った」という状態。
中には、二重契約を理由に高額なキャンセル料を請求してくる買取業者もあります。
二重契約をしてしまってキャンセルをする場合、あくまで通常のキャンセルであることを伝えましょう。
前章で紹介したように、買取店によっては契約後のキャンセルを受け付けています。
その場合はすんなりキャンセルができますが、問題は「キャンセル不可」としている所。
キャンセル不可と契約書に書かれている場合は、正当な理由がなければキャンセルはできません。
キャンセル料を請求されることもあるので、とにかく一度話し合いをしなければいけません。
契約書にサインをしただけで車を引き渡していなかったり、次の購入者が決まっていない場合はキャンセルができる可能性があります。
また契約書にキャンセルに関する記述がない場合も、「知らなかった」としてキャンセルが可能。
とはいえ、ハイリスクな行為であるため、基本的に二重契約はあまりオススメしません。
車買取はクーリングオフの対象ではない
消費者を守る言葉として「クーリングオフ」があります。
ただし、クーリングオフは基本的に購入の契約の際に適用されるもの。
クーリングオフとは、訪問販売など「断りきれない状況」で契約してしまったものを、後で冷静になった時にキャンセルできる権利
車買取においては、「断りきれない状況」とは言えず、最終的に契約をするかどうか、じっくり考える時間が与えられます。
そのためクーリングオフの対象とはならないのです。
車買取に関してはクーリングオフの適用外。
そのため、どれだけ強引に契約を迫られても、「その場で決断しない」という自衛策を講じるしかありません。
悪質な買取店では、「クーリングオフができる」と嘘をついて契約を迫ることもあります。
車買取のトラブル事例と対処法は以下の記事で詳しく解説しています。
まとめ
- 買取業者大手8社は基本的に「キャンセル不可」
- 買い取った車はすぐに再販の準備をするためキャンセルができない
- すでに次の買い手が決まっていたり、車を移動してしまっている時は違約金が発生する
- どうしてもキャンセルしたい場合は一刻も早く店舗に電話して相談する