エアコン故障は車査定でいくら減額される？黙って売るとどうなる？

車にはいろいろな快適装備が付いていますが、中でも便利なのがエアコンです。

この記事では、エアコンが壊れたことにより減額や故障を黙って車査定を受けたらどうなるか、どれくらいのリスクがあるかを紹介しています。

エアコン故障はいくら査定額を減額される？

多くの買取店が査定基準としているものにJAAI（一般財団法人日本自動車査定協会）で作られた「査定基準」があります。

その査定基準の中にもエアコンの故障による評価が記載されております。

• コンプレッサ　リビルト交換
  • 国産車：-4万　輸入車：-8万
• ガスチャージ
  • 国産車：-1万　輸入車：-2万
• その他の不良：評価点の範囲内
  • 国産車：-22万以内　輸入車：-32万以内

※出典：JAAI「中古自動車査定基準及び細則〔Ⅰ〕」より

つまり、エアコンの故障原因で多いコンプレッサやガスチャージの故障だと1万～8万円ぐらいの減額です。

一方の完全にエアコン故障の場合は、大型車の場合は最大32万円の減額もあります。

パターン1.コンプレッサ故障

エアコン故障の中で多いのが「そもそも作動しない」といったもの。

エアコンにはコンプレッサーという冷たい空気を循環させるための装置が装着されています。

これが故障するとエアコンが作動しなくなり、完全な故障と判定されます。

コンプレッサの故障は4～8万円の減点となります。

コンプレッサーの交換には5〜10万円ほどかかります。

パターン2.ガスチャージ

エアコンの故障でよくありがちなのが「冷たい風が出ない」「車内がなかなか冷えない」といったもの。

これらの原因の多くは、エアコンの冷却ガスがなくなっているパターンです。

冷却ガスがないだけなら故障とは判断されず、ガス補充に必要な金額が減額されるだけで済みます。

他にも風が臭いなどの症状がありますが、これはエアコンフィルターの交換で直ります。

ガスチャージの故障は5千円～2万円程度の減額となります。

エアコンは修理せずに売ったほうが得する

1つ迷うのがエアコンは修理して売るのかそのまま売るのかという点。

結論を言うと、修理せずに売る方がお得です。

国産車のエアコンの修理費用は、ザックリ下記ぐらいの相場です。

修理費用＋点検費用を考えると、査定額の減額以上の修理費用が掛かってしまいます。

エアコン故障を黙って売ったら瑕疵担保責任を問われる

エアコンの故障は数万円の減額は確実にされます。

そう考えると、黙って売りたいと思うのもやまやま。

こちらから敢えて言う必要はありませんが、聞かれたら正直に壊れていると答えるようにしましょう。

また、車買取の契約書には「瑕疵担保責任（かしたんぽせきにん）」という項目があります。

つまりエアコン故障を黙って売ったら、後で責任を問われる可能性があるのです。

エアコン故障を隠して売る2つのリスク

それぞれについて筆者の見解をカンタンに紹介していきます。

リスク1.損害賠償を請求されるリスクがあるから

車買取というのは、あなたが思っている以上にシステム化されています。

車査定を受けて売買契約を結んだ時には、買取店はすでに次のステップに向けて動き出しているのです。

自社で中古車として販売するために整備の手配や部品を用意したり、すでにその車を探しているお客さんがいれば希望の車が入荷したことを連絡したりします。

多くの人が関わり、当然それ相応の費用も発生しています。

あなたがエアコン故障を黙っていたことで、もしその車が商品として販売できなくなったらそれら全てが損害となってしまいます。

リスク2.誰の責任になるのかでトラブルになるから

もしエアコン故障を黙って車査定を受けて、そのままバレずに買取が成立したとします。

しかしその後エアコン故障が発覚した場合、買取店は査定士とあなたのどちらに責任があるのかを追求することになります。

もちろん、故障に気づかず査定をした査定士の責任が大きいと判断されますが、故障を黙っていたとなれば話は別。

「知らなかった」で話を通せば切り抜けることができますが、1つの嘘を突き通すために次の嘘を重ねることになります。

話はいつか破たんすることになるので、あまり得策とは言えないでしょう。

瑕疵担保責任については下記記事で詳しく解説しています。

まとめ