こんな悩みをスッキリ解消
- そもそも未使用車ってどんな車なの?どのような仕組みで流通しているの?
- 未使用車は購入するときにどの程度安くなるのか、知っておきたい
- どうやって未使用車を探せばいいのか、教えてほしい
「未使用車であれば安く、そして新しい車を購入することができる」
きっとこのようなことを聞いたり、ネットで知って当記事を見て頂いたかと思います。
未使用車という言葉は、世間一般に知られた言葉ではありません。
そこで今回は元自動車ディーラーで中古車販売や新車販売を担当してきた筆者が、未使用車についての全貌を明らかにします。
未使用車とは何か
未使用車とは「登録済み未使用車」や「届け出済み未使用車」のこと
日本国内を走っている自動車は、基本的に国土交通省へナンバー登録の届け出をして、道を走行できるようになります。
未使用車とは「ナンバーが取り付けられた状態だけのほぼ新車に近い状態の車である」ということ。
また場合によっては「新古車」と呼ばれていることもあります。
未使用車が流通する仕組み
また未使用車が流通する仕組みは下記の通り。
- 自動車メーカーが自動車ディーラーへ、登録台数のノルマを課す(つまり自社のシェア目標を達成するための基準台数を指し示す)
- 自動車ディーラーがノルマ達成のために、自社で新車を大量に登録する(登録することにより、自動車メーカーからの「インセンティブ」があることがほとんど)
- 自動車ディーラーが登録した未使用車が中古車オークションなどに格安で流される(格安ではあるが、インセンティブと相殺すると赤字にはならない程度の価格である)
- 中古車オークションなどで中古車販売店が、未使用車を仕入れる
- 仕入れた未使用車を点検し、問題がなければ多少の利益を加えて販売する(未使用車は人気が高いため、利益が少なくても確実に売り切ることができる)
一言でまとめるとこうなります。
「登録台数の目標を達成するために、自社で“購入して登録した”という事実を作るための車が未使用車」
未使用車の4つのメリット
未使用車を購入するメリットは下記4つになります。
未使用車の4つのメリット
- ほとんど新車状態の車を安く購入することができる
- 無用な価格交渉をする必要がない
- 「新車保証」が付いてくる
- 車検付きなので、乗り出し価格は「車両価格+α程度」である
それぞれのメリットについては、以下に分けて解説していきます。
メリット1.ほとんど新車状態の車を安く購入することができる
このメリットについては言わずもがなですよね。
そのため特別な説明は不要かと思いますが、再度安くなる理由を確認しておきましょう。
未使用車が出回る理由は、自動車ディーラーが自動車メーカーと取り決めた登録台数のノルマを達成するために自社で何台もの自動車を登録だけしているから。
そして、登録しただけの車を中古車として、オークションや中古車屋などへ流しています。
そしてオークションなどで流通している未使用車を中古車販売店などが仕入れて販売しています。
「ほとんど新車状態の車が安く販売できる」ということ。
また「ほとんど」新車と言っている理由は、少し走っているためです。
例えば、中古車検索サイトの最大手「カーセンサー」で新古車を見てみましょう。(※2024年12月現在)
これは、登録してからオークション会場の輸送や試乗車として利用されたりするため、少し走行距離が出るのです。
メリット2.無用な価格交渉をする必要がない
未使用車は、安く仕入れた中古車販売店が少しの利益だけを上乗せして販売しています。
つまり新車に比べると、かなり安い価格で販売されています。
筆者が調べたイグニスでは、下記のようになっていました。
中古車屋さんは、新古車を販売する場合、通常の中古車を販売するほどの利益を乗せていません。
理由は、「ちょっと安く新車を購入することができた」という程度の効果になってしまい、新車を買ってしまうお客さんが多いため。
逆に言うと新古車の販売価格は、限界の価格に近いため「交渉しても提示額以上の価格よりも下がることはほとんど無い」と言えます。
一見するとこの状態はデメリットのように感じられるかもしれません。
ただし、ポジティブに考えると最初から限界価格に近いため「価格交渉をする必要が無くなるため、楽に最安値で購入できる」ということです。
メリット3.「新車保証」が付いてくる
新車保証とは、自動車メーカーによる「新車購入から2年または3年程度の期間、エンジンや足回りなどの主要部品をはじめとする各部の不具合に関する保証」のこと
未使用車は自動車ディーラーが登録してから中古車販売店が売り切るまで、おおよそ1~6ヶ月程度になることがほとんど。
基本的に新車保証をそのまま受けることができます。
仮に新古車を購入してから故障やトラブルが起きた時、「メーカーによって無償保証してもらうことができる」ということ。
メリット4.車検付きなので、乗り出し価格は「車両価格+α程度」である
通常、新車を購入するときには「登録のためにかかる諸費用」という名目で、車両価格の10%程度の「余分にかかるお金」が必要になります。
新車の見積書の大体左下辺りに書かれていることが多いです。
その内訳としては大部分が車の登録にかかる「税金」や「自賠責保険」。
これらの金額が諸費用の5~8%程度を占めている場合が多いです。
そのため、新車の場合は、車両価格がいくら安くなったからといって、いざ契約段階になると「あれ?結局のところこんなに高くなるの?」と疑問に思う方がいるのも事実。
しかし未使用車ではそもそも登録をされている状態であるため、登録にかかる諸費用というものがほとんどありません。
そしてあるのは「納車前の点検に関する手数料」など微々たるものであることがほとんど。
結果的に「車両価格+少しの手数料程度の金額」で購入することができるのです。
以上が未使用車を購入するメリットです。
これらをご覧になると「本当に未使用車には多くの魅力がある」と思いませんでしたか?
実は筆者自身も、これらのメリットを利用するために自動車ディーラーを退職後、未使用車を購入したひとり。
【実例付き】未使用車が新車に比べてどれぐらい安い?
未使用車はおおよそ新車の販売価格から5~30万円程度(新車購入金額の5~10%前後)安く販売されています。
例えば利益率の低すぎる軽自動車などは未使用車であってもそれほど安くすることはできません。
逆にモデル末期の車種であれば新車の販売価格よりも大幅に安く購入できることもあるのです。
5車種をチェック!新車価格と新古車価格の差額
下記が新車価格と未使用車の販売価格を比較した表。
車種名 | グレード | 概算新車価格(円) | 未使用車価格(円) | 価格差(円) |
---|---|---|---|---|
ヴェゼル | X ハイブリッド ホンダセンシング |
2,500,000 | 2,199,000 | 301,000 |
ヴェルファイア | 2.5Z 7人乗り | 3,578,727 | 3,390,000 | 188,727 |
プリウス | 1.8S セーフティプラス |
2,607,120 | 2,348,000 | 259,120 |
ヴォクシー | ZS 7人乗り | 2,775,600 | 2,588,000 | 187,600 |
N-BOX | G 特別仕様車 SSパッケージ |
1,460,000 | 1,188,000 | 272,000 |
※2024年12月現在、カーセンサーで検索した結果と、グーカタログに記載されている価格を参考
もちろん、新車の販売価格は値引き条件やオプション装備などによって大きく異なります。
この表は「目安」ということになるのですが、お得になるということは間違いありません。
未使用車の3つのデメリット・注意点
未使用車を購入するデメリットを下記に3つ。
未使用車の3つのデメリット
- メーカーオプションの後付けをすることができない
- 在庫車からしか選ぶことができない
- すぐに売り切れてしまう
こちらについてもそれぞれを以下に分けて解説していきますから、引き続き読み進めてください。
デメリット1.メーカーオプションの後付けをすることができない
自動車は通常、新車で購入する場合には「メーカーオプション」や「ディーラーオプション」を装備することによって、車の仕様を充実させていきます。
例えば「電動スライドドア」や「LEDヘッドライト」「本革シート」など。
そしてこれらのメーカーオプションは自動車メーカーの工場で自動車を組み立てるときに装備。
工場のライン上でしか装備することができません。
つまり「メーカーオプションについては、自動車が完成している未使用車に後付けをすることができない」ということになるのです。
裏技的に装着できる場合も無いことはないです。
ただ、改造費や部品代など、費用がかかってしまうため、未使用車を選択する意味が無くなってしまいます。
またディーラーオプションは「カーナビ」や「エアロパーツ」などが該当。
ディーラーオプションは、メーカーで自動車を組み立てた後に取り付ける装備です。
つまりディーラーオプションについては未使用車を購入後でも問題なく装着することができると覚えておきましょう。
デメリット2.在庫車からしか選ぶことができない
未使用車は自動車メーカーや自動車ディーラーによって「あらかじめ用意されている車」です。
つまり「在庫車として展示されている車両しか選択することができない」ということ。
デメリット3.すぐに売り切れてしまう
これから自動車の購入を考えている人も、未使用車を探している人は沢山います。
人気の未使用車に関しては、中古車販売店が仕入れた後すぐに「売り切れてしまう」という可能性が高いのです。
つまり在庫車がすぐに無くなってしまうため、購入するには偶然のタイミングが重要になるといえます。
以上のことから、実は未使用車の購入を検討する場合には
- どの車種にするのか
- どのグレードにするのか
- 最低限どのようなオプションが必要なのか
- どの程度の予算であれば購入しても良いのか
をあらかじめ決定しておく必要があるのです。
そして未使用車を探し出して見つかった後、できる限り早く契約への話を進めておく必要があります。
主要な中古車検索サイトでの未使用車の探し方
2024年12月現在、未使用車を探せる主要なサイトはコチラ。
主要な中古車検索2サイト
の2サイトでご紹介していきますから、引き続きご覧になってくださいね!
カーセンサー
カーセンサーで未使用車を探す方法はいくつかあります。
例えばトップページのキーワード検索窓で「車名 未使用車」と検索することで探すことが可能です。
そして「未使用車」というキーワード以外にも、「登録済」「新古車」というキーワードで検索しても同じような結果を得ることができます。
また購入したい車種が決まっている場合には
- メーカー→車種→地域
と進んで検索。
その後「もっと詳細な条件を追加する」というタブを選択。
そのあと「登録(届け出)済み使用車」という条件を追加。
この方法でも同じように未使用車を検索することができると覚えておきましょう。
グーネット
グーでもカーセンサーと同様にトップページの検索窓から「車名 未使用車」というキーワードで検索することが可能。
また「詳しい条件を表示」をクリックして、「未使用車(ナンバ取得済)」という条件を追加することで未使用車を探すことができます。
ただし1点、特筆すべきなのがグーでは2024年12月現在、「未使用車特集」と題して地域やメーカーなどから簡単に未使用車を探し出すことができる特集を組んでいます。
そのためこの特集ページから検索することで、素早く簡単にあなたが求めている未使用車を探し出すことができますよ!
中古車提案サービスを使えば非公開車両も提案してもらえる
中古車の探し方には、中古車検索サイトの他に「中古車販売店に希望の車を探してもらう」という方法があるのです。
- 中古車検索サイトに載っていないレアな中古車を探している方
- 市場に出回っていない新古車や未使用車を探している方
- 車種の希望も特にないので、最適な中古車を提案してほしい方
こんなような中古車をズバブーン車販売なら探すことが可能です。
プロが探してくれるズバブーン車販売
ズバット車販売は株式会社ウェブクルーが運営する中古車提案サービス。
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コツは下記のような感じで伝えることです。
- 新車とほぼ同等の軽自動車がほしい、プリウスがほしい
- ディーラー試乗車落ちで5,000km以内の中古車がほしい
- タントで100万以内、新車同等品を提案してほしい
- 通勤にオススメの車を教えてほしい
その後は最寄りのネクステージ店舗で車種の提案を受けるという流れ。それだけで自分の理想に近い中古車に出会えます。
市場には出回っていない優良な中古車が数多くありますので、一度相談してみましょう。
【裏技】愛車の最高額をチェック&下取りよりも数十万高く売れる
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まとめ
- 未使用車は間違いなくお得になっており、目安としては5~30万円もお得に自動車を購入することができる
- 未使用車にもデメリットはあるものの、自分に合った条件を先に決めておくことで、メリットの方が上回る場合がほとんどである
- 未使用車を探すには中古車検索サイトが有効であり、車種や地域などの条件で簡単に検索できるため、すぐに自分の求めている車両を探すことができる
- 中古車提案サービス「ズバット車販売」を使えば、非公開車両を提案してもらえる