新型日産スカイライン200GTt Type P試乗レビュー【試乗して感じた良かった点・欠点】


スポンサーリンク

日産スカイライン200GTtの欠点

日産スカイライン200GTt Type-P  サイド
しかしながら、気になる点があったのも事実。2点ほどあります。

欠点1:回転半径の大きさ

1つ目は、回転半径の大きさです。

ダイレクトアダプティブステアリングにより、ロックトゥロック(ステアリングを右に目いっぱい切ってから、反対の左側に最大限切ること)は2回転と非常に少なく、交差点では非常にきびきびとして軽快な操舵感ではあったのですが、Uターンをするときの回転半径が大きいのです。

数値でいうと最小回転半径は5.7m(200GTt全車。HEV 2WDのみ5.6m)。例えば、競合車であるBMW3シリーズは5.4m、ベンツCクラスは5.2m、レクサスISは5.4m、ちなみにフーガは5.6m。この0.1~0.3mの差は、蔑ろにはできない大きな差です。

交差点の様な大きさのコーナーであれば、フル転舵は使わないので、とても楽なのですが、駐車場のような小回りを利かせたいところでは、ステアリングは切れているのに、「あれ?これしか曲がらないの?」とついつい言ってしまった位、クルマの大きさを改めて感じてしまいました。ただ、ホイールベースが長い分、後席が広くて居住性が良いなど、相反する性能をとったのでしょうが、競合車と比べてみても残念な部分に感じます。

欠点2:粗い乗り心地

2つ目は、ステアリングの滑らかさに不釣り合いな「粗い乗り心地」です。

これは、ダイレクトアダプティブステアリングの操作感があまりにも滑らかであるため、比較的引き締められた乗り心地が不釣り合いだという意味です。

不整路面を走った際にステアリングから受ける入力は、ごくわずかなのですが、シートに座っている身体が上下左右に揺すられてステアリングを切ってしまう、そんなシーンがありました。

せめて、ステアリングに合わせた足回りの硬さに変更ができるとよいのですが。

ちなみに、Type SPモデルになると、ダブルピストンショックアブソーバーが標準装備され、乗り心地は改善となりますが、現行ベンツCクラスはエントリープレミアムクラスで世界初のエアサスペンションを採用、BMW3やレクサス ISも電子制御ダンパーを採用するなど、振動吸収の制御デバイスを織り込んできているのがトレンドです。廉価でオプション設定がなされていれば、なおよいかと感じます。

まとめ

V37スカイラインは、もはや国産車の平均レベルを優に超え、世界のTOPクラスと肩を並べ、部分的には追い抜くレベルにいます。とくに、このダイレクトアダプティブステアリングとアクティブレーンコントロールは、長く乗れば乗る程にその価値が分かってくるはず。今後は、より高度な運転支援技術(プロパイロット)の採用を望みます。


ライター:吉川賢一

肩書:モーターエンジニア兼YouTubeクリエイター
11年間、日産自動車にて操縦安定性-乗心地の性能技術開発を担当。次世代車の先行開発を経て、スカイラインやフーガ等のFR高級車開発に従事。その後、クルマの持つ「本音と建前」を情報発信していきたいと考え、2016年10月に日産自動車を退職。ライター兼YouTube動画作成をしながら、モータージャーナリストへのキャリア形成を目指している。


スポンサーリンク

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です