開発テーマは「世界基準」!新型クラウン試乗レポート


15代目となる新型クラウンに乗ることができました。初代の登場が1965年なので、50年以上も続く長寿モデルとなります。新型の開発テーマは「世界基準」。「変わるんだ」、そういう開発陣の強い決意が感じられる仕上がりでした。

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新型クラウンのスタイリング

まずはスタイリングを見てみましょう。フロントフェイスは、先代の”イナズマ”グリルから、アクが取れてスッキリとした印象。必要以上にキャラクターラインを入れなかったことでサイドからの見た目も非常に伸びやかです。

また、今回大きな話題となっているのが歴代とは大きく異なるCピラーの形状です。歴代のクラウンは太いCピラーを備えていて、これは伝統的な3BOXスタイルを強調するのに一役買ってましたが、14代目は時代の潮流に合わせてかなり寝かせてクーペのようなシルエットとなりました。

このところ欧州メーカーがかなりスポーティなスタイリングを採用してきているので、その流れに合わせてきたと感じました。この辺りは少し好みが分かれるところかもしれません。

ちなみに、Cピラーを寝かせ6ライトを採用したことで、ドアの開口面積が広くなり乗降性も向上している印象。クーペライクなシルエットですが頭上空間には余裕があるので、後席に人を乗せることが多い法人需要も充分考えられて設計されています。

スタイリングで個人的に気になったのは、1,800mmという全幅。「クラウンとして守らなければならなかった」と開発陣は強調していましたが、スタイリングを考えるともう少しワイドな方が、ドッシリとしてよりスポーティな印象が強くなると思います。スタイリングを重視するか、全幅を重視するか。個人的には、世界基準を謳っているのでスタイリングに振り切っても面白かったと思いますが、伝統あるビッグネームの開発はやはり色々な制約があるのだと勘繰ってしまいます。

ちなみに細かいですが、新型クラウンのトランクは電動ではありませんでした。スタイリングとトランクスペース確保のため仕方なかったようですが、この車格と価格を考えると是非とも付いていてほしい装備です。

新型クラウンの走り

続いては走りです。こちらは「世界基準」と言っても差し支えない走りを披露してくれました。TNGAを採用したことで、重心が低く剛性感もたっぷり。今作からそのネーミングがなくなってしまいましたが、まさにアスリートのような、しなやかで芯のある、そんな印象です。2.0リットルターボは全体的に軽快ですが、個人的には2.0リットルハイブリッドモデルが、クラウンらしく落ち着いた身のこなしで適度にパワー感もあり、この車のイメージに合っていると感じました。

ちなみに、3.5リットルハイブリッド搭載モデルは、ちょっとやりすぎな印象。全開加速では、意図的に車内に音を引き込んでいるとのことですが、あまり良い音とは言えず、ハッキリ言って後席ではうるさいと感じました。この辺りは、音量を抑えるか、もっと綺麗な音色にチューニングするか、改善をしてほしいところです。

新型クラウンのまとめ

まとめです。このところ国内のセダンマーケットは縮小してますが、逆に欧州セダンの販売台数は伸びてきており、新型クラウンは「世界基準」というキーワードで欧州セダンの牙城に挑戦してきました。

ドイツはニュルブルクリンクで最終調整したという走りは、欧州セダンにも決して負けていないか、むしろそれ以上と言っていい仕上がりです。スタイリングも時代の流れをうまく取り入れてきました。LINEと協業したコネクテッドサービス、セーフティセンスなど、出し惜しみなく最先端の技術を乗せてきています。ハードウェアとしては欧州セダンと充分に戦えるレベルでしょう

では欧州セダンを買う層、もっと言うとトヨタが狙う若い層の興味は引けるでしょうか。現状では難しいでしょう。クラウンがこの先、より幅広い層に受け入れられていくためには、現状の「おじさん車」というブランドイメージをどうにかして払拭するソフト面での改善が必要となってきそうです。先代ではピンククラウンなど話題性のあるプロモーションを展開しましたが、15代目はどのような展開を見せるか、トヨタの底力が試されそうです。


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